材料の選択がIVポンプの故障に及ぼす影響



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機器の故障原因を調べる際は、その機器が消毒剤や他の刺激の強い化学薬品に曝露された場合にどうなるかを知っておくことが非常に重要です。こうした化学薬品に常に曝露されていると、機器の構造にひび割れや変色、粘着などの損傷が生じ、その性能や寿命、ひいては安全性をも脅かしかねません。
 

電子線滅菌のイーストマンTritan™への影響

医療機器を消毒すると、バイオバーデンが安全なレベルまで下がり、ポリマーの物理特性と光学特性に対する影響を最小限に抑えることができます。現在医療業界で最も広く使用されている消毒法には、ガンマ線照射やエチレンオキシド(EtO)、オートクレーブ、過酸化水素低温ガスプラズマなどがありますが、 こうした中でさらに注目されているのが電子線(電子ビーム)滅菌です。電子線滅菌は、昨今その作業効率が改善したことにより、安全で信頼できるエネルギー源とみなされています。
 
ガンマ線照射に比べると、電子線滅菌は概してコストが低いのが特徴ですが、これは線量率がガンマ線照射よりも高く、同じ目標線量率での曝露時間が短くなることによるものです。曝露時間が短いと、ポリマー表面で酸化反応が起こる可能性が非常に低くなるため、ガンマ線照射と比較して樹脂の特性に対する影響が少なく抑えられます。

Tritan成形加工時の金型デザインのコツ


 
イーストマンTritan™コポリエステルの効果的な成形を可能にする要素とは、一体どのようなものでしょうか。最終的な成功をもたらす鍵は、デザインプロセスの初期の段階において、コンセプトから二次加工にいたるまで、デザインのあらゆる側面を見直すことです。
 
金型デザインの見直しは、デザインプロセスの重要なステップの一つです。これを行うことにより、機器に合ったゲートシステムのタイプを見極めるのが容易になります。ここでは、Tritanの射出成形をする際の金型デザインのポイントを4つご紹介します。
 
  • 適切なゲーティングを選ぶ
    選択した樹脂に対応するゲートスタイルを決定します。Tritanコポリエステルでは、サブゲート、ピンゲート、ファンゲート、エッジゲート、スプルーゲート、ダイアフラムゲートなど、従来のコールドゲートのほとんどがうまく機能します。
 
  • 冷却/温度制御機能の優れた金型をデザインする
    コポリエステルで加工工程を最適化するためには、キャビティ全体の温度制御を効果的に行う必要があります。
 
  • ベントを考慮した金型をデザインする

がん治療薬との適合性に関する複雑な問題を解決


感染リスクを下げながら患者の安全性と快適性を向上させることが求められる中、耐薬品性が強化された、より性能の優れたプラスチックに対するニーズが大いに高まっています。薬物送達装置で一般的に使用される多くのポリマーは、最新のがん化学療法にまったく対応できていません。このようなポリマーを使用した装置が医療の現場で化学物質に曝露されると、印加応力や残留応力がある状態では、環境応力亀裂や早期故障が発生する可能性があります。
 
機器の故障は患者にとってリスクとなります。それだけでなく、機器の性能やライフサイクルに問題が生じると、規制機関がメーカーに特定の材料の使用を中止するよう指示することもあります。
 

イーストマンTritan™コポリエステル - 医療機器に適した優れた特性


イーストマンTritan™コポリエステルは、医療機器や筐体の耐久性と洗浄性について高い水準を誇っています。TritanはBPA フリーで、透明性、強靭性、耐熱性、耐薬品性などいずれも優れた特性を備えています。また、従来の熱可塑性樹脂とは異なる独自の化学的構造により、加工がしやすいという特長があります。このように、射出成形と性能に関する特性を兼ね備えたTritanは、一般的に使用されている他のポリマーよりも大きな優位性を持っています。Tritanには透明な製剤と不透明な製剤があり、革新的な機器の設計をより良いものにする多くのメリットを提供します。
 
Tritanの透明製剤
  • より優れた強靭性、耐熱性、加工しやすさ、設計の自由度

プラスチックがブランドに及ぼす影響 - プロダクトマネージャーの視点

 

医療機器の材料として使用している樹脂が原因で、ブランドイメージに大きな影響が及ぶことがあります。ヘルスケア分野の現状を見てみると、すべてのプラスチックが病院で使用されている刺激の強い消毒剤への曝露に耐えらるわけではありません。消毒剤にさらされた医療機器に黄変、ひび割れ、塗装はがれなどの兆候が見られたら、樹脂の選定を見直すべきでしょう。

 

品質管理技術者が故障分類をする際のポイント


医療機器の故障は珍しいことではなく、その上大きな費用がかります。製品のリコールや製品開発サイクルへの影響が生じ、メーカーは追加経費を計上することになります。故障の原因は複雑な要素がからみ合っている場合もあり、品質管理技術者にとって問題を分類するのが困難になります。
 
こうした問題に品質管理技術者はどう対応すればよいのでしょうか。次のような要素について考えてみましょう:
 
  • なぜ故障したのかを理解する:機器の故障のほとんどは、材料の特性や加工、そして環境の相互的な作用を正しく理解していないことによって発生します。多くの故障は、不適切な材料の使用、耐薬品性の低さ、高応力設計、製造工程の不整合といった要因が組み合わさって起こります。
  • サプライヤーと協力する:樹脂の選定、テスト、成形品や金型のデザインの見直し、二次加工といった工程をサプライヤーとともに行うことで、品質管理技術者はサプライヤーが持つ知識やリソースを活用することができます。

ストップコックをより安全に接続するには

患者の安全性を強化する上で、薬物や脂質への耐性を持つポリマーの重要性がますます高まっています。一般に使用されているプラスチックに対して強力な消毒方法を用いると、ひび割れや曇りが発生することがあります。また、一部のポリマーでは黄変が生じるため、コネクターの色分けシステムにも影響します。

イーストマンTritanコポリエステルは、がん治療薬や溶媒担体、脂質など幅広い医療用流体に耐性があります。また、強靭性、低い残留応力、消毒後の色の安定性といった特長を持つだけでなく、流体管理コンポーネントにも非常に適しています。

医療市場の規制は絶えず変化しています。OEM市場向け使い捨て医療機器の世界的なメーカー、Elcam Medical社は、流体管理機器の安全性と有効性をさらに向上させるため、新しい規制に対応しながら最適化された性能を提供するイーストマンのポリマーを採用しました。

機器の安全性を高める確実な接続

スモールボアコネクターは、多くの経腸栄養装置において重要なコンポーネントとして使用されています。チューブの接続不良や故障が患者の深刻なけがや死亡につながる危険性があるため、適切なデザインであることが極めて重要です。

現在採用されているチューブコネクターの世界的な設計基準は、患者の安全と機器の有効性の向上に役立っています。 ISO 80369では、スモールボアコネクターの材料として半硬質材料および硬質材料を使用することが義務付けられています。これは、接続不良の可能性を少しでも下げるための措置です。臨床応用においてこの変更が適用されるのは、経腸栄養装置が初めてです。
この基準に準拠するためデザインを修正しなければならない場合は、新しい金型や材料が必要となることもあるでしょう。イーストマンTritanコポリエステルは、これらの規制に適合する上で求められる特性を備えた硬質材料です。

がん治療薬とポリマーの適合性

がん治療の向上に対する継続的な取り組みの一環として、製薬企業はより効果の高い新しいがん治療薬を開発しています。 しかし、高度ながん治療薬や 担体溶媒では、薬物送達装置に使用されているポリマーの耐薬品性が発揮されにくい場合があります。こうした状況では、装置が適切に動作しない、あるいは早期に故障する、といったことが起きかねません。装置の性能やライフサイクルに問題が生じ、それが繰り返されると、患者の安全を守るため、特定の材料の使用を中止するよう規制機関に指示される場合があります。
 

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